PROFESSIONAL 01
プロフェッショナルから紐解く技術力

高浪 淑彰 Hideaki Takanami

サービスビジネス本部 西日本第一サービス統括部
第一情報サービス部
1995年入社

お客様を現場から強力に牽引し、成長戦略を実現するICTサービスマネジメントを提供。

prologue

企業はICTをどのように導入し、いかに活用していくべきか。今の時代はこの戦略を見誤ると、事業の効率化に遅れをとるばかりか、競合優位性の低下や新たな発展の機会損失を招く。そうならないためにも、ICTを活用してビジネスの最前線を切り拓いていく確かなビジョンと、そのビジョンを実際に形にするITサービスマネジメントが求められる。高浪は、サービスマネジメントのプロフェッショナル認定を受けているエキスパート。顧客企業にICT活用で利益をもたらす…その高度なマネジメントノウハウを全社に波及させる大任を担っている。

技術の追求に部下の育成に全社的指導。いまだお客様が離さない八面六腑の活躍。

高浪は数人分のミッションをこなしていると言っても過言ではない。関西圏の主要顧客にエフサスの高度な運用サービスを提供する「サービスマネージャー」のトップであり、実際にラインの管理職として12名の直属部下を率いる。高浪らサービスマネージャーは、ITサービスの安定的な提供と継続的な改善を提供していくことで、企業のICT活用による事業の成功を引き寄せていく役割を担う。ところが、積み上げてきた数々の実績と信頼により、大手製薬を始めとする既存顧客の多くが、管理職になった今もなかなか担当エンジニアとしての高浪を手離そうとはしない。だから今も顧客の元に足を運ぶことになる。
「私に替わる存在を育成する必要性を、誰よりも顧客が感じています。幸いなことに、直属の部下たちは徐々に多くの顧客に認められてきています」
そう語る高浪の想いを満たし、彼のサービスマネジメントスキルをさらに全社的に波及すべく、プロフェッショナルに認定されたのである。

「事業戦略を実現するICTが欲しい」この単刀直入な顧客の期待に応える。

これまでICT導入の主目的は、業務の効率化や自動化、省力化によるコストダウンだった。それを実現するには、経営効率の高い企業のICT利用モデルを導入すれば済んだ。現在ではそうはいかない。顧客はICTの思いもよらなかった活用で今までにないビジネスやサービスを創出し、新たな利益を上げようと考えている。最新の機器や環境、業界標準のアプリケーションを導入するだけではなく、それらをどう使いこなし、どんな業務を支援していくのか、ITサービスマネジメントの業務は、新たな事業モデルの構築作業と、ほとんど同義になっていると高浪は語る。
「儲けてくれるITが欲しいと、お客様の経営陣からよく言われます(笑)。新ビジネスのネタはお客様の側にあるとしても、“だったらICTを、こう使いましょう” “こうすることで、その構想が現実になります”といった提案を現場起点で働きかけて実現に導くのが、今のサポートエンジニアの最前線なのです」

最先端のITILもリーンITも万能ではない。重要なのは顧客の懐に入り込むこと。

「私は、先鋭的なICT導入に数多く携わってきました。手本となる先行事例などありません。だから導入から運用手順に至るすべてを自分で考え、ITサービスのメニュー化をしてきました」
ITサービスマネジメントを主導していくには、何よりも顧客業務の理解が求められる。そのために、顧客のビジネスの現場に入り、ヒアリングを重ね、現状分析や課題の深堀りが欠かせない。現在は大手製薬会社の全社内に大量のPCを展開する案件のマネジメントを任されているが、顧客の業務理解のために工場を訪問し、どのように薬を製造しているのかを確認するところから案件をスタートさせたほどだ。
「ITIL(ICTにおける標準的な運用フレームワーク)のエキスパート資格を持つ者として、ITILの世界的なフォーラムであるitSMFの日本での活動に積極的に参加したり、トヨタの無駄のない生産方式を元にIT業界に適用した“リーンIT”の考えを取り込んだりしています。が、それらはとても有効ですが万能ではありません。やはり自分の目で確かめて、胆力を持って事態に当たらなければならないと考えています」

プロフェッショナルの活動領域をさらに広げ、
日本のICTシーンそのものを変えていく。

一方、プロフェッショナルとしての高浪の活動も、ますます忙しくなってきている。メインは、全国のサービスマネージャー約200名が参加するフォーラムの運営。通常は、様々なテーマのコミュニティサイトの主査を務め、ITサービスマネジメントの業務で使える手法、ノウハウ、情報、ツール等を積極的に伝授している。さらに、定期的にフォーラム会員を一箇所に集めた勉強会を開催。先ごろは外部から講師を招いてICTの最先端についての基調講演を行い、その後に技術力とヒューマンスキルの双方を磨くワークショップなどを行った。ここで学んだフォーラム会員たちは、職場に帰ってからその成果を周囲に波及させていくことにより、エフサス全体でITサービスマネジメントに関するボトムアップが図られていくことになる。だが、高浪はさらにその先を見ているようだ。
「今後は社内活動に止まらず、プロフェッショナルとしての活動を、企業間を超えたものにしていきたいと考えています。ICTの未来を目指して業界全体を先導する。エフサスはそうした役割を担いつつあるのです」

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